ギックリ腰とは正式名称を「急性 筋・筋膜性腰痛」といい、骨や椎間板の明らかな損傷がなく、突発的に腰に痛みを訴える症状のことを言います。
腰の筋肉や筋膜が損傷することで痛みが発生します。
また、筋肉が硬直しているとその周囲にある神経や血管が圧迫され、神経、血管の走行上の痺れや痛み、感覚鈍麻などがみられる場合もあります。
朝、顔を洗おうと中腰になった時、重いものを持ち上げようとした時、くしゃみをした時やスポーツで急激に腰に負担がかかる時などに起こりやすい症状です。
なぜ、いつもと変わらない動作でギックリ腰になってしまうかというと、自覚はなくてもそれ以前に筋肉が緊張して疲労がたまっているからです。
睡眠不足や悪い姿勢の連続、内臓の疲れ、ストレス、過度な運動などで腰に疲労が蓄積され、ある日突然キャパオーバーになるのです。
炎症を起こしている局所への強い刺激は避けます。遠隔的に臀部や下肢、背中などの緊張をしっかり取ってあげることで、炎症部の緊張は軽減されてきます。
また、全身の調整を行い疲労回復を早めます。
症状が軽ければ1回の治療で治ります。症状が重ければ連日もしくは 1日空けて 2、3回 でかなり症状は軽減されてくると思います。
軽減されない場合は、骨折や腰椎腫瘍、結石など重大な疾患がかくれている場合がございますので、整形外科を受診して下さい。
通常、ギックリ腰になった後2、3日は冷シップや保冷効果のあるもので冷やし、ある程度痛みが軽減されてきたら温めるとよいでしょう。入浴も炎症のきつい時期は避けた方が良いです。一番よい判断法は自身の感覚です。不快と思ったら入浴は控えて下さい。
しばらくは安静に、必要であればテーピングやコルセットなどで腰の安定をはかります。
また、飲酒は炎症を悪化させ疲労回復を遅くしますので控えた方が良いです。
質の良い睡眠をとり、栄養をとることが回復への近道です。