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顔面神経麻痺に対する鍼灸治療
顔面神経麻痺は、顔面の筋肉を動かす神経に麻痺が生じる病気です。
中枢性のものと末梢性のものに分けられ、中枢性のものは、脳出血、脳梗塞、脳腫瘍などを原因として発症します。
一方で、末梢性のものは、主にヘルペスウイルスの再活性化が原因です。
割合としては、末梢性の顔面神経麻痺が大部分をしめます。
顔面神経麻痺の初期症状には、次のようなものがあります。
- 目がうまく閉じられない、目の乾燥、
- 食べ物や飲み物が口からこぼれやすくなる
- 顔の動きに違和感がある
- 耳の後ろや耳の下に痛みを感じる
顔面神経麻痺は、顔の表情筋や耳の中の筋肉、味覚、涙の分泌などに関与している神経が障害される病気です。顔面神経麻痺は、発症から3日以内にまずは耳鼻科を受診することが大切です。遅ければ麻痺が残る可能性が高まると言われています。気づいた時点で早期に受診することが大切です。
顔面神経麻痺の診断が下りたらドクターの治療方針に従うのが基本ですが、鍼灸治療が有効といわれています。
これはドクターにも認知されており、ドクターから鍼灸を勧められることも多いです。
顔面神経麻痺の現代医学的（耳鼻科）な治療はステロイド薬や抗ウイルス薬の内服または点滴投与が基本です。重症化している場合や、糖尿病などの疾患をお持ちの方は、入院した上での治療や手術が必要になることもあります。
当院に来られる顔面神経麻痺の患者様は多い訳ではありませんが、早くに鍼灸治療を開始して動かなくなったお顔に変化が見られ、少しずつ笑顔を取り戻されたという経験があります。治療効果は高いという実感です。
東洋医学的な治療方針としては麻痺が出ているお顔の筋肉や神経走行上のツボ、疲労回復、免疫力アップのためのツボを使い、鍼・灸・マッサージを行います。合わせて、首の後や顎、額、耳の後ろなども丁寧に診ていきます。
お顔の筋肉は指先で丁寧に状態を探りながら繊細に鍼を施します。
初めはつめて来て頂く必要があります。数回の短期間で治癒する場合もあれば長期化する場合もあります。変化を見ながら、治療頻度や終了のタイミングは相談させて頂きます。
