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こんばんは。鍼灸師の翁です。

梅雨になると色鮮やかな紫陽花をよく目にします❁
今年は梅雨入りが早く寒暖差もあり、身体が中々ついていけない方も多いと思います。
四季の移り変わりや気候変化も、私達の健康に影響があります。

人体に影響をおよぼす気候の変化を東洋医学では『外邪(がいじゃ)』といいます。

風・暑・湿・燥・寒・火と6つあるので合わせて六邪といいます。六邪の詳細はまたの機会に話します。

今日は、外邪や生活習慣が要因となっているリウマチについて話したいと思います。

《症状》

関節リウマチの初期は、からだの重だるさ、熱っぽい、食欲不振などの症状が現れ、朝方に手指の関節周囲にこわばりを感じます。その後、次第に指などの小さな関節から、左右対称に関節の腫れや痛みが起こります。これが徐々に全身の関節へと拡がり、進行すると目や肺などの内臓疾患に拡がることもありますので早期診断・早期治療が大切になります。

 

《原因》

身体には元々、外部からやってくる病原体を攻撃したり排除する機能が備わっています。その免疫細胞が、なんらかの影響で機能に異常をきたし、自分の正常な細胞(骨や軟骨)を『異物』 とみなして攻撃して破壊してしまう。自己免疫疾患です。

下記をきっかけに発症しやすいと言われています。
◎細菌やウイルスの感染
◎過労やストレス、自律神経の乱れ
◎喫煙、出産、大きな衝撃(交通事故、転倒)などのケガ

特に30~50歳代女性に多く発症します。女性に多いのは女性ホルモンが免疫反応を促し活性化させやすいからだと考えられます。

東洋医学では

初期は、特に風・湿・寒の三邪関与しています。身体の冷え、急激な温度変化、多湿などの環境や普段の生活習慣(仕事、親の看病などでの過度のストレス)も要因になり、身体に三邪が侵入し経絡をおかし、痛みや関節障害などが起こります。

中期になると寒湿邪が熱化し、風寒湿熱邪四邪が侵入することで関節に腫れや熱感があらわれます。長期的に続くと経絡に停滞し、免疫力も低下し、内臓の働きにも影響を及ぼします。病気正気(気・血・津液)のバランスによって症状の程度が違うため、進行度合いも人により違います。
※経絡とは、気・血・津液(き・けつ・しんえき)の通る道であり、ツボとツボの道の事です。

《鍼灸治療効果》

血液循環が良くなり、関節周囲の緊張を緩めたり、炎症を抑えて痛み緩和につながります。また、不安やストレスによっておこる様々な体調不良(胃腸障害、不眠など)を整えることもできます。全身調整を行うことで、身体に停滞した邪気を取り除き、気血の流れを良くして、症状を緩和させることができます。

《予防・対策》

適度な運動(ダンベル運動など関節に負担がかかる運動はNG)、栄養バランスのとれた食事、規則正しい生活を心がけましょう。手足の曲げ伸ばしのストレッチなどで拘縮を予防に取り組みましょう。また、質のよい睡眠を十分にとりストレスを溜めない身体つくりも大切です。足湯や入浴剤などで身体だの芯から温まるのでもよいでしょう。

ご自身で行う予防や対策も大切ですが、鍼灸治療は痛みの軽減だけでなく自律神経の安定させる役割もあります。リウマチによる関節の腫れや痛みに対する効果はWHO(世界保健機構)でも認められています。

リウマチで悩んでいる方がいらっしゃいましたら、是非ご相談下さい。